November 18, 2016 Categories:

素敵な人になりたいときに、何をみているのか

教え子からの言葉で忘れられないもの、たくさんあります。

そのなかでも、15年くらいまえの言葉で、いまでも一年に二回くらい、思い出す言葉が

「先生が筆箱もってこい、といって筆箱もってくるのは違うよね。」

 

私は1年生の担任でしたので、願書出してから(←ここから選んだ人生は、はじまる)、入学式、オリエンテーション、と進んで、初の本授業日の午前中を、とってもとっても大事にしていました。

 

そこで「自分ギア」を入れなおして、高い高い自分の目標と柔らかい頭、創造力のこころ、を知ると、一気に毎日が変わるからです。

 

そんなことに大成功した彼が、「全てにおいて、自分の頭と心で考えて、ひねくれずに、本当の自分の素直な創造力で解釈しろ」と言った私の言葉に基づいて、明日の持ち物(初日の宿題は、単に持ち物を解釈するだけでも、一大事、なのです)のなかに筆箱、というのがあって、それはただのイレモノなのだけれど、わざわざ持ち物として書いた、ということはどういうことなのか。

 

初日のギアがどこまで入ったのか、を持続させるには、明日からの授業中にずっと机上に存在する「筆箱」これをどんなものにするのか、は注目すべきもの、なのです。

 

「自分にとって使いやすいもの」「明日からの授業中を気分よくしてくれるもの」「必要なものが入っていること」「忘れ物がないこと」。『自分はどんなデザインの何を、筆箱として使いたいのか』

 

そこで、本当は使いにくかったり、デザインが教室にマッチしなかったり、持ち運びに苦労したり、いろいろなことに気がつくのですが、まずは、「自分で考えて選んだ」先の失敗ですから、すべてが「大切な失敗」になるのです。

 

~筆箱として使うものは、筆箱として売っているものでなくてもいい~

 

それを彼なりの言葉で、私にアピールしてきた彼を、いまでもどうしているのかなって思うことがあります。「筆箱として履いてきた靴を机に出している学生」がいたらなんと言おうか、と心の準備をしながら、朝一の入室に気合をいれていた頃のこと。

Written by  Ikuko Suzuki