Vol.13 原動力

職人が好きです。
子供の時から、ずっと。

でも、全員が好きな訳ではない。

今日、地元のテレビ番組で
あるファッション小物を手作りされている方が紹介されていた。
地元の方なのだが世界中に愛用者がいて
作っているものも、きちんとつくられていた。
そんなオーラを纏っていたから。

後半モデルを使って全身コーディネートが紹介された。

これが酷かった。

小物と全然合ってない。

小物はまったく全く違う雰囲気なのに
同じブランドなんだろうなーみたいな服。
スタイリスト個人が好きなんだろうなと思う。
そんな気がするデザインだった。

その後、司会者たちも
その小物を身に着けていたのだが
これまた、似合っておらず。

クラシックな小物に
どカジュアルな普段着が完全に浮いていた。。。

こーゆーとき、私はとても怒っている。
今思い出しても震えるくらい。

それがつくるエネルギーになっている。

「怒り」は大事なものだ。

大切にしているような顔をして
軽く見られているのかもしれない。

それぞれ事情があるのは分かるのだが、

でも、やっぱり、嫌だ。

Vol.10 てあみ

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どうにか10まで来た。ちょっと一安心。

服から離れている間、何をしていたかといえば

ほぼ編み物をしていた。

編み物のいいところは、一本の糸から出来ていく所と失敗がないこと。

一本の糸を同じ作業を繰り返すうち
どんどん大きくなっていくさまは大スペクタクル。
最初は、すぐ完成するものがいいと思っても
結局大きなものに行き着くよう。

編みながら真理がわかる。
一人で色んな発見をしながら感動していた。

失敗がないというのは
それが最終的にいい感じの味わいになるから。

揃っているのがいい、という価値観が
当たり前のように自分の生き方に存在していることに気づく。

だけど、揃っているだけで良いのなら機械でいいのだ。

人間も同じだ。

手編みのセーターは、
ふんわりやわらかだけど、どこかシャープで芯がある。

これは体験してみないと分からない。

出来れば、自分で編んでみてほしい。
完成したセーターは目の前に自分がいるみたいです。

すごい経験ですよ!

Vol.9 あなたのために

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オーダーエプロンの試着をするとき、皆の瞳が輝いている。

普段はクールな人も、かがやく。

「あなたのために」というパワー。

ものすごいのかもしれない。

押し付けになってはいけないけど

送る側と受ける側の気持ちが一緒になったとき

そこはすごいエネルギーに満ちているのかも。

きっと、それは周りにも伝わっている。

Vol.8エプロン

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このところ、エプロンやさんみたいになっている。

使う人の好みや使い方を聞いて

それぞれオリジナルでつくる。

エプロンって、多くの人が使う割に

デザインにあまりバリエーションがない。

それは使いやすい型が決まっているからだと思っていたのだけど

話を聞いてみると、どうやらそうでもないらしい。

使いやすさから型を決めていく作業は

奥が深く、新鮮で楽しい。

まだまだ知らない世界がいっぱいある。

そうして完成したエプロンは

身に着けた人が口を揃えて「着けてないみたい」と言う。

洋服なら分かるけど、エプロン。

既製品と何が違うのか、まだ分からない。

自分用を作れば分かるかもしれないけど

その、やる気はおきない。

Vol. 7 テクニック

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よりよい表現のためにテクニックが必要なことはある。
でも、高いテクニックがいい表現とは限らない。
特定のジャンルに関心を持つ人が集まるとなぜテクニックの話しかしないんだろう。
高度なテクニックを駆使したものばかり褒めるんだろうか。
テクニックだけあっても駄目だってことどこかで気づきそうなものだけどね。
立体的で複雑なディテールの服より 着た時に美しい服の方がいいじゃん。
つくるのが大変なのはわかる。
だけど、それがにじみでてはだめだし 大変さが見えない完成を目指したい。
だから、ただの「すききらい」って感覚は大事だ。